眠りのヨガのすすめ ~身体を動かすのがしんどい、じっとしているのも退屈、でもストレスを解消したい人へ~
ストレス解消法として、運動、お酒、サウナ、温泉、趣味に没頭するなど様々なものがあります。そんな中、ご紹介したいストレス解消法があります。
それは、ヨガニドラ。眠りのヨガと言われます。眠りと書いているけれど、正確には眠っているようで、実際には眠っていない状態になります。
以下のような感想になります。
- 比較的短い時間(30分間)で、うたた寝のような感覚になった。
- ヨガニドラの後は、一日の嫌なことを忘れて、ぐっすりと眠りにつくことができた。
私は数年前から瞑想に興味を持ち、オリジナルの誘導を作り、瞑想会を開催しています。ヨガニドラの瞑想会を開催するにあたり、準備していた資料を公開いたします。
科学的根拠
眠りのヨガという名称から、実践することでストレスが解消されそうな印象を受けますが、科学的根拠が用意されています。
▼iRest(アイレスト)とは
iRestは、古代インドのヨガ瞑想や哲学をもとにして、現代の臨床心理学や脳科学の知識を取り入れた新しい瞑想法です。47年以上の研究と臨床経験を通じて発展してきました(※1)。
▼研究結果
このiRestの効果を確認するため、アメリカのサンフランシスコで心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩む16人の退役軍人に対して、8週間にわたるプログラムを行いました。
その結果、以下のような効果が見られました(※2)。
- 怒りや不安が減少: 参加者は怒りや不安を感じることが少なくなりました。
- リラックス感の増加: 心が落ち着いてリラックスできるようになりました。
- 自己認識と自己効力感の向上: 自分自身を理解し、自分の力で問題を解決できると感じるようになりました。
実践の流れ
座って行う瞑想では、安全で快適な姿勢で長時間座ることができるかどうかを気にします。ヨガニドラは寝て行う瞑想なので姿勢を気にせず、初めての方でも取り組み易い瞑想です。
以下にヨガニドラの実践の流れを書いていきます(※3)。
1. 楽な姿勢になる
2. 呼吸を調整する
3. ボディスキャンをする(ボディスキャンでは身体の各部位に注意を向ける)
4. 感覚、感情を意識する
5. イメージを描く
6. 瞑想を深める
7. 大願をとなえる(大願は大きな願いのこと。省略する場合もある)
8. 感覚を定着させる
(無音状態が続く)
9. 目覚める
実践するためのツール
誘導音声を聞きながら実践する場合が多いかと思いますので、以下にYouTube動画をご紹介いたします。
▼【寝たまま聞くだけ 寝落ちバージョン】脳を休める&脳の疲れを取る 睡眠用カンタン瞑想『ヨガニドラ/ヨガニードラ(眠りのヨガ)』、
⇒150分間と長め
▼【寝たまま瞑想】深い眠りに入る~ヨガニードラ#10、ヨガ講師 ぬん
⇒約40分間
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<参考及び引用>
※1. iRest https://irest.authentic-jpn.org/
※2. L Stankovic(2011).Transforming Trauma: A Qualitative Feasibility Study of Integrative Restoration (iRest) Yoga Nidra on Combat-Related Post-Traumatic Stress Disorder. https://www.researchgate.net/publication/221684980_Transforming_Trauma_A_Qualitative_Feasibility_Study_of_Integrative_Restoration_iRest_Yoga_Nidra_on_Combat-Related_Post-Traumatic_Stress_Disorder
※3. 綿本彰.(2011年).『眠りのヨガ』.新星出版社.p.23
収入が増えることが幸せだと思い、働き詰めの生活を続けてきて、しんどくなっている人へ
この記事を読んだ後に、あなたが心の奥で望んでいる幸せの確認方法を知り、幸せに向けて一歩踏み出すきっかけとなれば嬉しいです。
私は「収入が増えること=幸せ」と考えて、収入を増やすためにビジネススキルを磨くことに多くの資金と時間を費やしてきました。そして、次第にしんどくなってきました。
ヨガに出合い、実践を重ねるうちに、身体の内側から「この生き方は違う」という声が聴こえてきました。頭の中では「収入が増えること=幸せ」と考えていたけれど、心の奥では他の幸せを望んでいました。
数々の講座に百万円近い資金を投じても、なぜこの仕組みが起こるのか分からなかったのですが、最近ある心理学の講座を学んだことで一つの答えにたどり着くことができました。どのような仕組みで起きたのかを心理学の観点から説明していきます。
私たちの思考の多くは無意識に影響されている
- 好きな音楽が流れてきて、無意識に口ずさんでいた。
- スーパーで新商品のコーナーに無意識に引き寄せられていた。
私たちの日常生活の多くの思考は無意識によって行われています。反対に意識的な思考はわずかです。意識と無意識の関係は氷山で例えられます。氷山のわずかに見える部分が意識であり、その水面下では無意識が多くを占めていると表現されます。これを裏付ける研究や理論は心理学や神経科学の分野で多数存在します。
ヨガを行い、本心に気づくことができた
ヨガを行うと無意識に繋がることができると言われています。この仕組みを説明する前に、脳の代表的な部位の特徴をざっくりと書きます。
大脳新皮質: 頭のいいところ
大脳辺縁系: 感覚・感情のところ
脳幹: 本能のところ
自律神経: 体内環境を調整するところ
ヨガを行うと、自律神経が整って、脳全体の機能が改善されます。特に大脳辺縁系(感覚・感情のところ)の活動が正常化されます。そうすると、大脳辺縁系(感覚・感情のところ)と大脳新皮質(頭のいいところ)の間で対話を行います。この対話により、理性と感情のバランスが向上し、適切な判断ができます。
結果として、自分の内面を理解することができ、無意識の思考や感情への洞察が深まります。これがヨガを行うと無意識に繋がることができると言われる理由です(2)。
私の場合、大脳新皮質(頭のいいところ)では、「収入が増えること=幸せ」と考えていました。いま振り返れば、大脳辺縁系(感覚・感情のいいところ)では、「好きなことに携わること=幸せ」と感じていたのだろうと思います。
ヨガの実践を繰り返すことで、身体の内面から何かが沸々と湧き上がる感覚がありました。大脳辺縁系が大脳新皮質と対話していた感覚だったのかも知れません。つまり、大脳辺縁系で感じていた「好きなことに携わること=幸せ」を優先するのか、大脳新皮質で考えていた「収入が増えること=幸せ」を優先するのかを対話していた感覚になります。
結果として、大脳辺縁系で感じていた「好きなことに携わること=幸せ」を優先させました。そして、幸せに向けて一歩踏み出すことになりました。
まとめ
収入が増えることが幸せだと思い、働き詰めの生活を続けてきて、しんどくなっている人へ。
自分の本当の声を聴く機会はあるでしょうか。
人を動かしている多くの部分は無意識の部分です。無意識には本音が隠されています。その無意識にはヨガを行うことで繋がることができます。あなたが幸せになるヒントは、ヨガに隠されているのかも知れません。